講義
8月6日
古賀真之 (Koga Masayuki)
東北大学ニュートリノ科学研究センター(RCNS)
准教授
(Research Center for Neutrino Science, Ass. Prof.)
大型二重ベータ崩壊観測実験の近況
Ge-76やXe-136といった特定の原子核においては、エネルギー準位の都合上ベータ崩壊が禁止される為、稀な確率で二重ベータ崩壊が起こることになる。ニュートリノがマヨナラ粒子であるならば、二重ベータ崩壊で生じた2つのニュートリノが対消滅する可能性があるため、1960年代からニュートリノのマヨナラ性を検証する実験としてニュートリノの放出を伴わない二重ベータ崩壊の探索が行われてきた。本講義では、Xe-136を用いたカムランド禅実験等、国内外の二重ベータ崩壊観測実験について説明する。
8月7日
山下了(Yamashita Satoru)
東京大学素粒子物理国際研究センター(ICEPP)
准教授
(International Center for Elementary Particle Physics, Ass. Prof.)
国際リニアコライダー計画 ~目指す物理、計画概要と現状~
国際リニアコライダー計画(International Linear Collider: ILC)は世界が協力して技術開発と計画推進を進めてきた電子と陽電子のエネルギーフロンティア実験です。ヒッグス粒子あるいはその性質を帯びた新粒子が陽子コライダーLHCで発見され、いよいよ素粒子物理の新しい時代が始まりました。ILCがヒッグスファクトリー、トップクォークファクトリー、ダークマターを始めとする新粒子・新現象探索で目指す物理と、そのための装置(加速器・測定器)、計画の概要を、 その実現を目指す国内外の状況を交えながらお話いたします。
口頭発表
ポスター発表
発表者 | タイトル |
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伊藤周平 | 国際リニアコライダーにおける崩壊点検出器FPCCDについて |
岡直哉 | XMASS実験における検出器部材からのバックグラウンド事象の研究 |
亀谷功 | 大気ニュートリノにおける東西効果の研究 |
新崎ゆう子 | 国際リニアコライダー実験におけるWH崩壊モード中の荷電ヒッグス質量のシミュレーション |
中桐洸太 | KOTO実験における荷電粒子検出器の開発 |
松林恵理 | TBA |
山我拓巳 | J-PARCにおけるチャームバリオン分光実験用粒子識別検出器の開発 |
綿貫峻 | 国際リニアコライダーにおけるヒッグスの反跳質量のシミュレーション |