XMASS実験概要 XMASS

XMASS(エックスマス)実験は、液体キセノン(約-100℃)を用いてダークマターをの正体を明らかにすることを目的とし、岐阜県飛騨市神岡鉱山内の地下1000mに検出器が設置されています。ダークマターとは、宇宙空間で観測されている 物質の5~6倍を占めると考えられている未知の物質です(詳細はこちら)。しかし、 現在の宇宙の構造を形作った源とも考えられており、直接捉え、未知の正体に迫ることは、宇宙の発展の謎の究明に大きく近づくことができます。また、新しい素粒子の発見にも結びつきます。

2008年8月にXMASS実験のための新たな空洞が、その秋には外部からの放射線バックグラウンドを 遮蔽するための約800トンの水タンクが完成しました。約1トンの液体キセノンを用いた「XMASS 検出器」 はこの水タンク内に設置されています。

2010年10月に検出器の建設が終了し、試験運転を行いました。その後検出器の改良を行い、 2013年秋から暗黒物質探索用データの取得を開始した後、順調にデータの取得を継続し、 2019年3月にデータ取得を完了しました。

XMASS実験の歩み
2008年10月 水タンク遮蔽体建設開始
2009年3月 水タンク遮蔽体建設完了
2009年11月 XMASS検出器建設開始
2010年9月 XMASS検出器建設完了
2010年10月 運転開始
2012年6月 改修作業のために検出器運転停止
2013年11月 改修作業後のXMASS検出器運転再開
2015年 運転継続中
2019年3月 データ取得完了