【開催報告】スーパーカミオカンデ・KAGRA一般公開2022

イベント

2022年11月13日(日)、「今年はちょっとハイブリッド!神岡で語る 宇宙と素粒子の世界最先端プロジェクト ~スーパーカミオカンデ・KAGRA一般公開~」を開催しました。カミオカラボオンラインツアーを除く4つのプログラムは、岐阜県飛騨市神岡町 船津座に観客を入れてのオンライン配信と対面でのハイブリッド開催としました。5つのプログラムで合わせて310名のオンラインライブ視聴があり、会場では13名の方に参加いただきました。一部のプログラムは翌日以降にアーカイブ配信を行っており、11月21日までに合計1013回の視聴がありました。

カミオカラボオンラインツアーでは、サイエンスコミュニケーターの櫻井さんがひだ宇宙科学館カミオカラボ(岐阜県飛騨市神岡町)のスーパーカミオカンデやKAGRAの展示を紹介しながら、視聴者の方からの質問に楽しく答えました。

カミオカラボ内のスーパーカミオカンデ原寸大展示の前で説明する櫻井さん

 

次は、ハイパーカミオカンデ講演会です。実験代表かつ神岡宇宙素粒子研究施設長の塩澤眞人教授が、スーパーカミオカンデ実験で明らかになってきたニュートリノの性質が次の素粒子や宇宙の謎を生み、それをハイパーカミオカンデで解き明かして行きたいと説明しました。さらに現在の建設状況を初公開の動画も交えて紹介しました。

塩澤眞人 教授

 

次にスーパーカミオカンデ講演会では、2020年から開始されたスーパーカミオカンデーガドリニウム(SK-Gd)プロジェクトのリーダー関谷洋之准教授が、新生カミオカンデで何を明らかにしようとしているかを説明しました。超新星爆発で様々な物質が生まれ人間も作られていることから、「我々は星のかけらでできている」と表現し、超新星爆発のしくみをSK-Gdで明らかにしていきたいと述べました。

関谷洋之 准教授

 

そしてKAGRA講演会では、重力波観測研究施設長の大橋正健教授が、KAGRA建設の歴史も紹介しながら今後の観測への期待について説明を行いました。

大橋正健 教授

 

最後のQ&Aコーナーでは、大橋教授と関谷准教授が視聴者からYoutubeチャットでの質問や事前にカミオカラボで募集した質問に次々と答えていきました。「こどもたちに、ニュートリノやスーパーカミオカンデ、重力波やKAGRAを簡単に説明するにはどうすれば良いですか?」「こどもの頃好きだった教科は何ですか?」「宇宙の端にニュートリノが飛んでいくとどうなりますか?」など、たくさんの質問に時には苦戦しつつ、和やかに率直に回答するお二人が印象的でした。

質問に回答する大橋教授(右)と関谷准教授(左)

 

カミオカラボに事前に設置された質問ボード

 

どのプログラムでもたくさんの質問をいただき、講演者、会場、オンラインの一体感を感じながら進めることができました。ご視聴ご参加誠にありがとうございました。

 

リンク

Newsの一覧に戻る