先輩からの声

三木 信太郎

東京大学大学院理学系研究科 修士課程2年

誰もやったことのない試行錯誤が楽しい

私は主に2つの研究を進めていて、1つがハイパーカミオカンデ用に製造された光センサーの試験です。光センサーを暗室に入れて、微弱な光を当てたときの応答をテストしています。ハイパーカミオカンデの最も重要な構成要素のひとつである光センサーは検出器全体の性能を左右するものであり、それを調べるのはすごく面白いです。また、今調べている光センサーが数年後にはハイパーカミオカンデの底でニュートリノからの光を捉えているのかなと想像するととてもワクワクします。もう1つの研究が、スーパーカミオカンデでの大気ニュートリノ振動の解析です。2020年に検出器の水にガドリニウムを溶かしたことでよく見えるようになった中性子の情報を使って、ニュートリノをより精度よく観測することができないかと考えています。誰もやったことのないことなので試行錯誤の連続ですが、試したことの結果を見るときが楽しいです。

博士課程進学を機に研究所から車で20分くらいのアパートに引っ越し、修士時代にも増して神岡での研究生活を充実させていく予定です。研究所の周りはコンビニもないようなところですが、自然の中をあちこち探検していると小学生に戻ったような楽しさがあります。散歩中に近隣住民の方と立ち話をしたりと、田舎ならではのゆったりとした生活を満喫しています。

ぜひ多くの方と一緒に、スーパーカミオカンデ・ハイパーカミオカンデのポテンシャルを引き出す研究ができたらなと思います。

柏木ゆり

東京大学大学院理学系研究科 修士課程1年

神岡で世界の研究者と超新星爆発警報システムのアップグレード中

私はスーパーカミオカンデによる超新星爆発警報システムの開発チームに所属しています。スーパーカミオカンデでは2020年にガドリニウムを導入したことにより、超新星爆発で放出されるニュートリノの情報から爆発方向を決定する精度が向上しました。そこで開発チームでは、元々あった超新星爆発警報システムをアップグレードさせています。その中でも私は、世界各国の研究者が提案している様々な超新星爆発のモデルのシミュレーション結果をシステムに組み込む部分を担当しています。開発チームにはフランスから来ている研究者の方もいるので、週1回の進捗報告ミーティングは英語です。日本を拠点として様々な国の研究者の方と関われる点は神岡グループの魅力の一つだと思います。私は大学院から研究分野が変わったこともあり、覚えることはたくさんありますが、様々な人に助けられながら日々の小さな一歩を積み重ねています。

今のところリモートで可能な研究内容なので、東京の家(一人暮らし)と神岡の研究施設を数週間〜2ヶ月おきに行ったり来たりしています。神岡には先生や先輩や同期がいるので、研究上のちょっとした悩みが雑談で解決することもあるし、宿泊棟で出る食事がおいしいので毎回快適に過ごしています。日曜祝日は食事が出ないので先輩や同期と共用の車を運転して富山方面にランチ(今は黙食ですが)や買い出しに行くのが良い気分転換になっています。女性は少ないですが特に困ることはありません。