新しい半導体素子(QTC chip)のプロトタイプ完成
(2005月5月31)


スーパーカミオカンデ実験に用いるための新しい半導体素子(QTC LSI chip)の最初のプロトタイプが完成しました。 スーパーカミオカンデでは、2008年完成を目標に、エレクトロニクスの新規開発を行っています。 この新しいエレクトロニクスは、スーパーカミオカンデの目となる光電子増倍管(約13000channel) の信号を取り込み、光の量と検出時間を精度よく測定します。 今回の開発では、光の量の測定範囲を約5倍の1000p.e.、時間の測定範囲を約30倍の 30マイクロ秒として、計測感度を広げることを目指します。 同時に入力信号の閾値を下げ、より微弱な信号の検出可能性も検討中です。 更に、高速な処理スピードを実現することにより、 近傍の超新星爆発ニュートリノや 未測定の低エネルギーの太陽ニュートリノの測定の実現を目標にしています。 陽子崩壊事象の検出効率向上も大切な目的の一つです。


新しい半導体素子(QTC LSI chip)の外観。CMOS 0.35um process, 100pin CQFP。


半導体素子(QTC LSI chip)内部の顕微鏡写真。


下の図は、チップの最初の出力信号をオシロスコープで見たものである。予想通りの動作 をしているように見えるが、今後、測定精度や詳細な動作試験を行う予定である。 その後チップデザインに必要なフィードバックをかけ、最終版を目指す予定である。


最初の出力信号。黄色が出力信号、赤は内部の電荷積分信号。

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