スーパーカミオカンデの歴史
スーパーカミオカンデ検出器の建設は、1991年12月に空洞の掘削から始まった。1993年に水槽上部のドーム部の掘削が終了し、1994年8月に深さ40mの円柱状に掘り下げる工事が終了した。壁面は長い鉄骨を1m間隔で打ち込み、コンクリートを吹き付けて強化している。その後、タンクの建設が始まり、1995年の中頃に完成した。1995年6月からは、PMTを取り付け、同時にエレクトロニクスのシステムを設置した。この作業は 1995年の終りまで続いた。
検出器が完成したのは1995年12月。2か月かけてタンクに水を貯め、1996年4月1日に観測を開始した。この時、内水槽の光電子増倍管の本数は11,146本、光電被覆率は40%であった。5年間の観測の後2001年7月より、不具合のあった光電子増倍管を交換する作業が行われた。
2001年11月、その作業後の注水中に、1つの光電子増倍管の破損により生じた衝撃波が水を伝わり、他の光電子増倍管が連鎖的に破損するという事故が起きた。この事故により、内水槽の光電子増倍管6,777本と、外水槽の光電子増倍管1,100本が破損した。破損を免れた5,182本の内水槽光電子増倍管を一つ置きに配置し直し、FRPとアクリルから成る衝撃波防止ケースを取り付けた。外水槽光電子増倍管は元の数に戻してとりつけ、2002年10月に観測を再開した。事故後の内水槽の光電被覆率は19%である。事故前の観測時期をSK-I、事故の後の観測時期をSK-IIと呼んでいる。
SK-IVから新しく導入したデータ
収集システムの一部
元の半数の光電子増倍管で観測を続けながら、光電子増倍管を元の本数に戻す準備は行われ、2005年10月から2006年6月にかけて、完全再建作業が行われた。これにより、内水槽の光電子増倍管の本数は、SK-IIとほぼ同じ11,129本が取り付けられ、光電被覆率も40%と回復し、SK-IIIとして観測が再開された。
さらに、2008年9月には、長期的に安定して観測を行うため、新たなエレクトロニクスを開発し、データ収集システムを一新、観測を続けている。これ以降をSK-IVと呼んでいる。

SK-I

SK-II(左下は衝撃波防止
ケースを取り付けたPMT)
SK-III, SK-IV
| SK-I | SK-II | SK-III | SK-IV | |
|---|---|---|---|---|
| データ取得開始 | 1996年4月 | 2002年10月 | 2006年6月 | 2008年9月 |
| データ取得終了 | 2001年7月 | 2005年10月 | 2008年9月 | 継続中 |
| 衝撃波防止ケース | なし | あり | あり | あり |
| 内水槽のPMT数 | 11,146 | 5,182 | 11,129 | 11,129 |
| 外水槽のPMT数 | 1,885 | 1,885 | 1,885 | 1,885 |
| 内水槽光電被覆率 | 40% | 19% | 40% | 40% |
| エネルギー閾値 | 5.0MeV | 7.0MeV | 4.5MeV(暫定) |

