光電子増倍管の時間情報
それぞれの光電子増倍管(PMT)からの信号の相対的時間はニュートリノの反応場所を決定するために重要である。この時間データは波高分別回路の応答時間との関係で、観測電荷の大きさに依存する。この波高に起因する時間のずれは、各PMTで精度良く測定されている必要がある。また、時間分解能も波高に依存するが、これも同時に測定される。
図1にPMT信号の相対時間を測定するシステムを示す。窒素レーザー光源は非常に短い時間内(3ナノ秒以下)に波長337nmの強烈な光を放出できる。波長は色素レーザーモジュールによってチェレンコフ光に近い384nmに変換される。光の強度は光学フィルターを使って変えられ、いろいろな波高でのPMTの時間が測定される。光学フィルターを通過後、光は2つに分離され、1つは光ファイバーを通じて水タンク内の拡散ボールに行き、他は監視用やトリガー信号をつくるのに使われる。拡散ボールの概念図も図1に示した。ボールの中心にある拡散チップはTiO2で作られていて、光学用接着剤で吊されている。このチップから出た光は、シリカゲルと20ナノメートル(nm)のガラス破片で作られているLUDOXによって更に拡散される。 拡散チップとLUDOXの組み合わせは、時間の分散をもたらさないで、適度に拡散された光を作り出す。
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図1:PMT信号の相対的時間の測定システム |
個々の信号の時間と波高の2次元分布を図2に示す。われわれはこの分布をTQマップと呼んでいる。各PMTの特性はまちまちであるから、それぞれ自身のTQマップを持っている。図の縦軸は信号の時間を表しているが、大きな値ほど早い時間である。図から分かるように、高い電荷ほど早い時間と良い時間分解能を持っている。太陽ニュートリノの解析にとって重要な1光電子程度での典型的な時間分解能は3nsecである。
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図2:個々の信号の時間と波高の典型的2次元分布(TQマップ) |


