エネルギー較正

+エネルギー較正  +ニッケルのガンマ線源   +ミュー粒子崩壊

ミュー粒子崩壊

ミュー粒子の崩壊から生ずる電子の事象もエネルギー較正に使うことが可能である。この事象の選択基準は他の節で記述される。崩壊電子のエネルギースペクトルは、

(1)

ここでEeは崩壊電子のエネルギー、Gはフェルミ結合定数、そしてMμはミュー粒子の質量である。崩壊電子の最大エネルギーは53MeV、平均エネルギーは37MeVとなる。

 

図1は崩壊電子事象の測定されたNeff分布とモンテカルロの分布を示す。ごく低いエネルギー領域以外では測定とモンテカルロは一致している。低いエネルギー領域での差異は、例えば停止ミュー粒子μの水中酸素原子核による捕獲から生まれる16Nのような、放射性原子核からのガンマ線が原因である。Neff 分布の頂点位置についての測定とモンテカルロの比は次のようになる、

これから、崩壊電子事象で測定されるエネルギー尺度は1.2%以内で、場所による依存性なく、モンテカルロで再現されることが確認できる。

1:崩壊電子事象の実際の測定およびモンテカルロによるNeff分布。Neff は光電子単位に換算した有効信号数。